令和2年第6回矢祭町議会定例会が開催され、各議員が様々な質問を通じて地域課題を取り上げた。
まず、鈴木敏男議員は、環境行政について質問。特に共有地の維持管理に関して高齢化が進む中での課題を指摘し、町長の対応を求めた。町長の佐川正一郎氏は、「人口減少の中での山林維持は大変な課題である」としつつも、「現在は民地であるため町としての直接的な対応は難しいが、今後の検討事項である」と述べた。また、産廃問題に関する進捗を尋ねた鈴木議員には、町民福祉課の大森秀一課長が、県の指導の下で実施した調査について説明した。
次に、緑川裕之議員が個人土地財産について触れ、特に町外在住者に関する問題を挙げた。これに対し、課長は現在の把握状況を述べ、対応策を検討中とも発言した。さらに、空き家対策についても意見が交わされ、町の取り組みとして空き家バンクの創設を求める声が上がった。
郡司浩子議員は、役場庁舎の窓口業務改善案を提案し、案内係の配置や住民への挨拶を強化する必要性を訴えた。町長はこれに対し、前向きな姿勢を示した。道の補修やフラワーラインの設置提案もなされ、町の風景づくりに関する発言が見られた。
また、地域おこし協力隊の活動で、矢祭町の活性化に努めている状況も報告され、町長は今後の支援を約束した。コロナ禍において困窮している学生支援についても意見が交わり、感染症対策や地域の対応が引き続き重要であることが強調された。各議員の質疑を通じて、多くの課題が明らかになり、町の施策に活かす取り組みが求められている。