令和6年3月7日の郡山市定例会では、市政全般にわたる重要案件が議論された。特に関心を引いたのは、若者の市外流出と地域産業の人材確保についての対策である。今後の人口推移を考慮し、若者の地元定着促進が不可欠とされ、教育委員会と産業界が連携した人材育成の方針が示された。
郡山市では、近年高校卒業後に地元を離れる若者が多く、農業や製造業など多様な産業での人材確保が課題となっている。また、厚生労働省の調査によれば、地方の若者の多くが首都圏への就職を希望していることが明らかになり、郡山市としては魅力的な雇用環境を整備する必要があると強調された。
また、産業のデジタル化が進む中、中小企業のDX化を支援する取り組みも積極的に行われている。具体的には、専門知識を持つ人材による伴走支援が行われ、参加企業の数も43社にのぼり、その中から生まれる成功事例が他企業への波及効果を期待されている。これにより、競争力の強化に取り組む企業の育成が促進されている。
さらに、部活動の地域クラブ活動への移行に関して、教員の兼職や地域スポーツ団体の支援が重要な課題とされた。特に、教員の中には地域でのクラブ活動に参加する意思を示す者も多く、教育委員会はこうした人材を活用し、地域社会との連携を進めることが求められている。また、クラブ活動の運営において、活動の場の提供や経費の負担軽減が必要とされ、助成制度の充実や指導者の確保が重要なポイントとして挙げられた。
自転車通学に関しては、交通安全教育の充実が図られており、ヘルメット着用率を高めるための施策が策定されている。自転車事故の発生率が高まる中、具体的な教育プログラムが今後の課題とされ、交通安全教育を早期に実施する方針が確認された。
最後に、磐梯熱海アイスアリーナについては、冷凍機の更新工事が進行中であり、来年度の営業が11月から行われる予定である。地域スポーツ団体への支援も検討されており、競技環境の維持向上が期待される。特に郡山スケートクラブなど地域の重要なスポーツ団体への経済的支援が趣旨として示され、地域のスポーツ振興に向けた取り組みが進められる見通しとなっている。
以上のように、多岐にわたる議題が進行中であり、郡山市は地域の将来に向けて具体的な施策を進めていくことが強調されている。