令和3年9月10日、塙町で定例議会が開催された。議事では、令和2年度の各種特別会計決算が一括して説明された。
議長の割貝寿一氏は、出席議員が定足数に達していることを確認し、会議を開会した。議程には「認定第1号から第7号までの決算」が挙げられ、すべての決算について詳細な説明が行われることとなる。
まず、代表監査委員の金澤忠良氏は、令和2年度塙町一般会計及び特別会計の決算審査結果について報告した。監査の中で、各会計の収支決算および基金の状況は適正であるとし、委員らは「予算執行状況も概ね適正である」と評価した。
議案第1号では、塙町一般会計歳入歳出決算についての説明があり、歳入は107億100万円、歳出は103億8600万円で、前年度比およそ12億円の増加を見せた。
特に明らかにされたのは、町税を含む自主財源の減少であり、その比率は23.4%と低水準である。委員は、「収入未済額は年々改善しているものの、依然として厳しい収入状況が続いている」と指摘した。
特別会計のうち、国民健康保険では収納状況の改善が見られたものの、依然として高い滞納額を抱えると報告された。金澤氏は、各種事業の健全な運営に向けて、地域の健康維持の重要性を力説した。
農業集落排水事業や公共下水道事業についても言及があり、依存率の高さが指摘された。議員からは、これによる長期的な財政への影響が懸念され、改善策が求められた。これらの課題解決に向け、地方公営企業会計への移行が期待されている。
議長は「今後の財政運営において透明性を高め、町民への説明責任を果たすことが重要」と述べた。これに対し、議員らは、「地域振興も含めた包括的な視点での取り組みが重要」と見解を示した。
最終的に、議事日程に基づいて各議案は委員会に付託されることに決定。議長は「議案の審議を通じて、町民の信頼を得られるよう努める」と締めくくった。これにより塙町議会は散会し、次回の会議に向けた準備が整う形となった。