令和4年第3回塙町議会定例会において、町の公共交通活性化や高齢者支援などの施策が議論された。特に、藤田一男議員からの質問に、町長の宮田秀利氏が真摯に答える場面が目立った。
藤田議員は、塙町地域公共交通活性化協議会におけるつちやクリニック前のバス停設置に関する要望を取り上げた。宮田町長は、その設置の必要性に同意と述べ、法定協議会での協議を約束した。さらに、今後のバス停設置に向けた努力が求められる。
また、健診結果の通知書の遅延問題にも言及があり、町民からの不安に対して、宮田町長と健康福祉課長の星周児氏が早急な対策を講じる意向を示した。特に、重要な症状が発見された場合には、速やかに通知を行う仕組みが整備されていると説明された。
続いて、金澤太郎議員の質問においては、塙工業高校の存続に関連する奨学金制度の拡充について話題となり、町長は奨学金の貸与額増加に向けた前向きな検討を約束した。他地域への進学支援など、子育て支援の観点からも柔軟な応対が必要とされる。
更には、塙町では子育て世代へのサポートがこれまで以上に強化されており、吉田広明議員からは、学校給食費の無償化が行われていることについて好評を得ている旨が述べられた。町全体で子供支援に対する意識が高まっていることは地域の活性化に寄与する重要な要素であろう。
一方で、道の駅はなわの経営状況には厳しい現実も見受けられた。鈴木茂議員からは、赤字が続いている運営に対して、町としての関与や補助の必要性について強く訴えられた。町長も同様の認識を持っており、将来的には道の駅の経営改善に向けた策を積極的に検討していく考えを示した。
また、青砥與藏議員からは、フィンランドの例を挙げながら、在宅介護及び高齢者支援の重要性が取り上げられた。在宅支援に向けた体制は今後しっかりと整備していく必要があり、町長は地域のなかでの高齢者支援や健康維持に向けた取り組みを強化する意向を示した。
最後に、特にヤングケアラーの問題についても注意が必要で、多様な家庭環境や課題に柔軟に対応できる体制づくりが肝要とされた。行政としては、こうした課題に対して、地道な支援と対策を継続して行っていくべきであると再確認される結果となった。