令和5年9月11日、塙町議会の定例会が開催された。議題としては、一般質問に加え、地域の重要な課題が提起された。特に議員からは、AI(人工知能)技術の活用に関する質問が多く見受けられた。これに対し、町長の宮田秀利氏は「あらゆる技術が進化する中、AIの活用は今後の行政運営に不可欠であり、十分に評価した上で取り入れる必要がある」と述べた。具体的な実績については、総務課長の江田一寛氏が、現在塙町では新型コロナウイルスのワクチン接種時にAIを使った予診票の読み取りを実施していることを説明した。
地域の人口減少も深刻な問題であるとの認識が示された。議員は「今後の行政サービスを維持するためには、AIや情報通信技術を利用し、職員の業務効率化を図る必要がある」と強調した。この懸念に対し、宮田町長は「少子化による労働力不足が見込まれる中、AIの導入を進める考えである」との決意を示した。さらに、議員からは人口減少への対応策として、塙町の子育て支援や移住促進に言及し、今後の戦略が求められた。
また、塙流灯花火大会の開催に関しても話題が上がった。昨年は感染症対策が重視され、縮小開催となった中、今年度は様々な意見が反映される新しい形での運営が期待されているとされた。特に、町長は今後の開催に向けて「地域活性化に繋がる新しいアイデアを求め、協議会を立ち上げることを考えている」と述べた。町のシンボル的な行事として成功に繋げるための計画が求められている。
公共交通についても質問が出た。特に高齢者外出支援タクシー事業が好評との声があがり、「利用者に応じたフレキシブルな支援策が望ましいとの思いから、市民の理解を得るべき」との意見が相次いだ。地域の特性を考え、より使いやすい交通手段として整備する方向性が求められた。
最後に、久慈川の河川清掃についても触れられ、「地域の清掃作業を継続的に行う重要性が改めて認識され、地域活性化や安全対策に繋がるよう努力することが必要である」との意見が述べられた。