令和2年9月11日に開催された、令和2年第6回塙町議会定例会では、各特別会計の決算が審議された。
その中で、令和元年度の国民健康保険特別会計決算について、健康福祉課の藤成寛味氏が詳細に説明した。説明によると、歳入は10億947万3,000円で、歳出は9億8599万1,659円、収入は10億4,867万2,003円、決算額は93.1%に達し、特に医療給付費の割合が高いことが強調された。これに対し、国民健康保険税の未収額も依然として問題視されており、収入未済額は6,081万5,934円を記録し、今後の対策が急務であるとされた。
続く事業の一環として、令和元年度の農業集落排水処理事業特別会計決算の認定についても審議が行われた。生活環境課の鈴木義房氏は、この事業の歳入が1億3,262万7,000円、歳出が1億3,102万2,926円にのぼり、収支差額が54万2,241円であったことを説明した。今後は、接続率の向上と滞納使用料の取り組みが課題として挙げられた。
さらに、公共下水道事業についても同様に報告が行われ、歳入は1億9,563万2,000円、歳出は1億8,816万747円、収支差額が123万1,476円という結果が示された。委員からは、費用対効果を上げるために、今後の運営の見直しが求められた。特に、公共の利益を考慮した財政管理が重要であるとの意見が出され、透明性ある運営が望まれている。
介護保険特別会計の審議では、歳入が10億5,616万2,000円、歳出が10億1,586万6,644円に達し、4,533万9,199円の差引残額を記録した。課題としては、高齢者の介護、医療予防のための取り組み強化が挙げられ、介護サービス受給者数の増加が課題であると認識されている。
また、後期高齢者医療特別会計決算では、歳入が1億572万6,000円、支出は1億469万3,209円であった。高齢者医療への対応が急務であることが報告された。
最後に、上水道事業の決算について報告があり、歳入が2億6,768万1,483円、歳出が2億4,331万6,781円となり、純利益が2,374万861円であった。
議長の割貝寿一氏は、今回の決算に関する質疑を省略し、委員会への付託を決定した。今後の財政運営についても慎重に検討される必要があるとの認識が示された。