令和2年12月14日に開催された塙町議会定例会は、一般質問や新たに提案された条例の審議が行われた。特に注目されたのは選挙運動に関する公費負担条例の制定を含む複数の議案の提出だった。この中で塙町長、宮田秀利氏は、改正後の公職選挙法に基づき、選挙運動の経費を公費によって賄うことを明言し、透明性のある選挙を促進する姿勢を示した。
また、議会では、補正予算案として塙町一般会計補正予算(第5号)が審議され、湯遊ランドはなわへの休業補償などが議題に上った。この件に関して、賛成意見として「新型コロナウイルス感染症の影響下で、施設の維持管理が重要であり、住民サービスを保つためにこの補助は必要だ」との声があがった一方、反対意見では、「補償金額が過剰であり、透明性が不足している」との指摘もあった。
特に、休業補償の金額については、6月にも行われた補償に比べて高額であることから、計算方法への疑問が浮かんだ。現時点では、コロナ禍による影響を受けた事業への支援は重要であるが、町財政への影響を懸念する意見も見受けられた。
更に、庁舎改築に対する計画や、特に老朽化が進む現庁舎の耐震性についての議論も深まった。町長は、緊急的に対応する必要があるとの考えを示し、財政面での利点を説明したが、町議会ではその実行可能性について慎重な意見も出ている。また、人口減少が続く中での新規投資については、町民への影響を十分考慮すべきだとの意見もあった。
最後に、議案第73号の核兵器禁止条約に関する請願は不採択となったが、依然として核兵器廃絶への町の姿勢が問われる中、次回の議題に向けても素早く対応する姿勢が求められている。議会では、町民からの信任を得るべく、今後の防災対策や少子高齢化への取り組みが強く期待されている。