令和5年12月の行橋市議会定例会が開かれ、重要な案件が多数上程された。議員からの質問は、主に市内の教育問題や水道事業の運営状況、安全対策に関するものであった。特に、教育行政に関して小堤千寿議員は通学路や学校施設の整備、安全対策について強い懸念を表明した。市内の通学路における車両との接触事故を懸念し、新たな対策を求めている。「特に泉小学校周辺の広場の利用状況は問題視されている。」と伝え、小堤氏はその改善策として駐車場の整備や生垣の撤去を提案した。
また、校内の教職員の駐車場に関する不平等感も指摘され、教職員と市役所職員の間に明確な格差があることが確認された。「公平性の確保が求められる。」と小堤議員は強調し、今後の方針を市側に透明に示すよう求めている。
加えて、水道についても小堤議員は、市内の水道事業の経営状況の確認を求めた。水道料金の高止まり問題は住民からの不満が出ており、周辺市町との比較においても行橋市の費用は高いという意見がある。「特に口径別納付金については早急に見直すべきである。」と強調した。
市長は新たな報告事項として、議案117号および118号の提案を行った。これには行橋市手数料条例の改正や土地確認の件が含まれており、それぞれ今後の審議が求められる。一部の議案に対しては質疑が行われ、特に報告第20号に関しては新たな請求金額の算出方法が、過去の評価方法とは異なり問題視されている。 「過去の査定が間違っていたのではないか。」との指摘がなされたことは、今後の地方自治における透明性を占う上でも注目される点である。
会議の終盤には、行橋市の教育風土における透明性や公平性に関する問題が取り上げられた。特に、校長が決定権を持つ制服選定において、保護者からの不安の声が上がっている。「教職員とメーカーの交渉が行われる中で、公正な競争がなされているのか懸念される。」との意見も出た。
議会は今後、行橋市の運営方針に対してさらに厳しい視線を向けていくこととなる。議案の審議にあたっては、各常任委員会にて慎重な検討が進められる予定である。