令和4年9月13日に開催された行橋市議会では、様々な重要なテーマが討論された。特に注目を集めたのは、産後ケア事業の利用状況についてである。この事業は、出産後の母子に対して必要な支援を提供することを目的としているものの、利用率は依然として低迷しているようだ。
西岡淳輔議員によると、令和3年度の出生数538人に対し、訪問型の利用者は僅か46件であったという。特に、訪問型のサービスが好まれる背景には、コロナ禍において自宅での育児を選ぶ傾向が見受けられる。福祉部長は、訪問型の需要が高まっていることを認めつつ、現状のシステムを改善し、周知を強化する必要性を指摘した。行橋市内での産後ケア事業のさらなる周知や選択肢の拡充が求められる中、西岡議員は通所型デイサービスの導入を提案した。
コスメイト行橋の利用状況についても議論が交わされた。現在のコスメイトは閑散としており、利用者が少ない現状に強い懸念が示された。コスメイトの役割を見直し、市民にとって魅力のある場所にするための具体策が必要であると、多くの議員がその重要性を強調した。これに対し、市長は今後の改善策に取り組む姿勢を示した。
続く公衆トイレの問題では、特に市役所のトイレの老朽化が指摘され、利用者からの苦情が寄せられていることが明らかとなった。清掃は行われているものの、トイレ環境の改善が急務であると、議員からの要望が相次いだ。 さらに、学校における生理用品の設置やサニタリーボックスの必要性についての意見もあり、教育長は現状を説明し、安全で快適な環境を保つための努力を続ける意向を示した。
経済安全保障法制に関しては、地方行政の役割や地場企業への情報提供の重要性が訴えられた。総務部長は、法制化の背景や他国の動向を説明し、行橋市においても注意深く取り組む必要があると強調した。一方で、企業や自治体間の情報共有において、議会との連携が重要であるとの認識を示した。
最後に、建設中のリブリオ行橋について、市民や教師などの意見は多岐にわたり、今後の対応策が求められている。田中議員はその重要性に焦点を当て、新たな方針の策定を求める意向を示した。今回の議会での議論は、行橋市の将来に向けた重要なステップとなることが期待される。