令和2年9月1日に開催された苅田町の第4回定例会では、決算特別委員会の正副委員長の互選結果や複数の議案に関する質疑が行われた。
最初の議題である決算特別委員会では、小山信美議員が委員長、岩谷潔議員が副委員長に選ばれた結果が報告された。これにより、苅田町の2020年度決算に関する審査と報告の準備が整った。
次に議題となった議案質疑では、令和2年度苅田町一般会計補正予算の質疑が行われた。特に農林水産業についての質問が多く見られ、梶原弘子議員からは水路改良工事の件について具体的な内容の説明を求められた。桃坂昭生施設建設課長は、雨や老朽化により当初の予定よりも工事件数が増えたことを説明した。
また、岩谷潔議員からは、農地費や水産業政策に関連する課題について質問があり、特に水産業の専門家が不在であることに対する懸念も表明された。農政課の沖永徳浩課長は、漁協関係と連携して事業を進めていることを強調したが、具体的な人員配置や方針については明確な回答を避けた。
さらに、友田敬而議員からは観光目的の案内板に関連し、その設置場所や目的について多角的な視点からの質疑が行われた。隅田衡輝交通商工課長は、観光客やビジネス利用者の情報提供を目的に駅周辺でのインフォメーション看板の設置を計画していると述べた。ただし、看板の設置が果たして効果的かどうかを巡っては、慎重な検討が必要との意見もあった。
今回の定例会では、財政面に関する基礎的な議案が多く検討されたものの、今後の課題として、支出計画や組織の専門性向上が求められている。議案は各委員会に付託され、さらなる詳細な検討が進む。志向される方向性が、今後の地域の発展に寄与するものとなるかが注目される。