令和5年9月4日、苅田町議会は定例会を開催した。
会議では様々な議題が取り上げられ、その中でも農業者支援策に関する質問が特に多く寄せられた。特に農業用機械の導入支援や遊休農地解消に関する取り組みが議論となった。農政課長の加藤孝二氏は、「今年度より新たな農業振興策として三つの事業を実施している」と述べ、地域の農業振興に向けた具体的な計画について説明した。特に、高齢化や地元農業者の減少が背景にあり、農地流動化支援や遊休農地解消の必要性が強調された。さらに、「現在、申請はありませんが、農業者の声かけを行うなどの対策を講じています」と付け加えた。
次に、町道の維持管理についての質問も集中した。岩谷潔議員は町道の劣化状況と維持費用について言及し、「重要度の高い路線の改修が必要」と指摘した。建設課長の桃坂昭生氏は、「町道については計画的に維持管理を行っている」と回答し、これまでに調査が実施された状況を報告したが、維持管理の不足については反省の意を示した。
さらに、港湾の利用および発展についても意見が交わされた。苅田港の利用が、九州地区全体に及ぼす経済効果について語られ、今後の発展に向けた具体的な計画が必要とされている。岩谷議員が言及したように、苅田港は地理的優位性から物流の拠点として期待されているものの、これに対する施策が求められる状況にある。
最後に、福祉施策に関連し、パンジープラザ廃止について、町長が「総合福祉会館に機能を移行する」と答弁した。これにより、継続的な福祉サービスが行えるよう、努力していく考えを示した。議員からは「労働時間の短縮や手話通訳の必要性に関する意見も多く上がった。