令和5年3月9日、苅田町議会は定例会を開催した。
主な議題は、予算案、下水道整備、女性の就労支援の充実などだ。
予算案においては、令和5年度の下水道整備に特化した取り組みが強調されており、特に北部地区への下水道整備の必要性が議論された。坂本東二郎議員の質問に対し、遠田孝一町長は合併浄化槽の設置事業費補助金を9373万円に増額することを発表した。この増額の狙いとして、白川北部地域での水洗化の促進を挙げ、地域住民からの要望に応える必要があることを認識していると述べた。これにより、来年度には105基の申請を見込んでいる。
また、女性の就労支援を充実させるため、デジタルスキル向上を目指した地方女性活躍推進交付金の活用を検討していることが報告された。町長は地域の女性がICT技術を習得することで、将来的な経済自立に繋がると強調した。これに対し、議員からは地域における具体的なプログラムの実施や成功事例の参考化などが提案された。
加えて、聴覚支援に関する制度の充実が求められた。補聴器購入に対する補助金の設置を希望する声が多く上がり、町長は現行の制度について評価しつつも、さらなる支援の必要性を承認した。これにより、難聴者への支援が強化される期待感が高まっている。
交通安全については、送迎バスの安全管理や通学路の点検が行われ、必要な対策を講じる重要性が訴えられた。特に、運転手一人だけでなく補助員を配置していることで、安全性が向上しているとして、町は引き続き安全対策に注力する方針を示した。
全体を通じて、苅田町が掲げる『人に優しい町づくり』が様々な施策において実行されており、特に人々の生活の質を向上させるための努力が求められる状況であると強調された。今後、議会での審議を経て、具体的な施策にいかに反映されるかが注目される。