令和元年6月25日に開催された浦安市議会の定例会は、重要なテーマである認知症と介護者支援についての一般質問が行われた。
新人議員の斉藤哲氏は、認知症およびその介護者支援を中心とした質問を主導した。その中で、彼の父親の介護経験が基盤となり、地域の課題や家族の問題への関心を高めていることを述べた。
斉藤氏は認知症フレンドリーシティの実現を目指し、浦安市全体で認知症に対する理解を深める必要性を強調した。彼は「認知症の人が安心して生活できる地域づくりが求められている」と力説した。さらに、この件について厚生労働省から改めて示された認知症施策推進大綱を踏まえ、予防と共生の重要性について質問した。
福祉部長の植草工氏は、認知症の二次予防や三次予防に取り組んでいることを説明した。彼は「重症化予防には社会参加の機会が重要である」と述べ、個別支援を通じて生活環境の改善を行うと触れた。
また、行方不明者への対応についても重要な議論が展開された。認知症によって行方不明になるケースが多く、家族からの解決を求める声が高まる中、情報提供を含めた支援体制の強化が急務であるとされる。
さらには、介護者（ケアラー）支援に対するヤングケアラーの扱いや、介護と仕事の両立に関する課題に触れられた。介護離職が社会問題となる中、介護者の健康管理や地域全体での支援体制の構築が求められていると強調された。
新しい提案として、介護者のレスパイト支援や、認知症患者の生活支援活動が積極的に議論されたが、具体的な施策につながる兆しは見えにくい状況である。
地域の高齢者が安心して暮らせる環境を実現するためには、今後も地域全体が共同で取り組むべきで、適切な支援策が必要不可欠である。