令和4年第3回富里市議会定例会では、旧岩崎家末廣別邸の有効活用や富る里応援寄附金の課題についての議論が行われた。特に、井上康議員は、旧岩崎家末廣別邸の庭園的価値や歴史的価値をどう紹介していくのかを問うた。
その質問に対して、市長の五十嵐博文氏は、市民に向けて館を開放し、直接的にその魅力を体感してもらうことが有効であると強調した。また、末廣農場との連携に関しては、協力によって観光地としての価値を高める方針を示した。
続く質問では、井上議員が高齢者医療関連の課題を取り上げ、訪問診療を受ける環境を充実させる必要性を訴えた。五十嵐市長は、高齢化の進展に伴い利用者が増加しているとの認識を示し、訪問看護との連携を強化していくと答えた。
また、富る里応援寄附金についても井上議員は言及し、収支現状と課題を取り上げた。市長は、寄附金が増加する一方、他自治体への寄附が増えている現状を分析し、富里市の魅力を効果的に広める必要性を強調した。昨年度の寄附金額は約1,916万円で、全体としては好調であるものの、市民税控除額との比較から減収が指摘されている。
議会では、盛土規制や生活保護制度、学校給食についても質疑があり、各議員がその重要性を認識し、持続可能な施策や施行を求めた。特に大規模盛土造成地の安全性確保や、教育委員会との連携による給食の質や利用者負担についての議論が交わされた。