令和5年9月に開催された富里市議会の定例会では、一般質問が行われた。
日下部千秋議員が提起した「新デマンド交通について」の質問に対し、市長の五十嵐博文氏は、昨年10月より開始した新デマンド交通の利用状況や料金設定について説明した。令和4年10月の利用者数は2,382人から、令和5年7月には3,724人に増加し、きわめて良好な傾向にあるとした。
また、料金設定は、通常利用者と後期高齢者・障害者を区別し、負担の軽減を図っている。その詳細において、後期高齢者の市内運賃は150円と設定されており、利用者から高い評価が寄せられている。また、予約方法の改善については、令和6年度からインターネットやスマートフォンアプリでの予約が想定されており、より多くの市民からの利用が期待されているとのことだ。
次に、日下部議員は「災害時の避難について」も質問した。市長は、避難所運営を含む資源配分について答弁し、地域避難所においても物資の支援を行っていると強調した。また、特にハイリスクの個別避難者に対しては、情報確認を行うことでサポート体制を整え、地域の共助体制を強化する方針を示した。さらに、地元の高齢者や障害者の支援も視野に入れた計画が策定されている。
さらに議題に上げられた「不登校について」では、教育長の吉野光好氏が、富里市内の不登校児童の現状を報告した。令和5年7月時点で、小学校の不登校率は0.96%、中学校は4.6%であり、これは県平均と比較して高い状況にあるとした。現在、学校、教育委員会、地域が一体となって支援に取り組んでいることが説明された。特に、不登校児童に対しては多様な学びの場を提供し、社会的自立を促す努力を続けているという。
最後に、令和5年度富里市一般会計補正予算について議論がなされ、議案はすべて原案通り可決された。この予算は、市民サービスの向上と地域の活性化に向けて用いられる。
本日の会議を通じて、富里市は地域のニーズに合わせた施策を進め、市民一人ひとりが生活しやすい環境作りを目指していることが改めて確認された。