令和5年9月7日に行われた富里市議会での議論では、特にドメスティック・バイオレンス(DV)に関する現状について多くの関心が寄せられた。
市長の五十嵐博文氏は、DVに対する相談窓口として、子ども家庭総合支援拠点が機能していると報告した。ここでは、保健師や社会福祉士などの専門職が対応し、相談者の状況に応じた支援を行っているという。特に、心身のケアが必要な子どもを同伴している場合は、児童相談所と連携して対応することが重要視されている。
相談内容は、身体的暴力だけでなく、精神的、経済的、性的暴力など多岐にわたる。また、令和4年度に寄せられた相談件数は34件で、うち11件が電話、23件が窓口であった。相談件数は市内で減少しているものの、全国的には増加している。市はこの現象にも配慮し、相談者の意思を尊重した支援を行う方針を示した。
今後も有効な相談体制を整え、特に新型コロナウイルスの影響下での様々な状況に対応できるよう努力するとのこと。被害者へのサポートとして、必要に応じて警察への被害届の提出を促し、千葉県女性サポートセンターや母子保護施設への一時保護を提供する。
また、公共施設の予約システム導入に関しても質問があり、現在の予約体制の見直しが進められている。利用者の利便性向上を図るため、令和5年10月からはオンライン予約が開始される予定である。特に高齢者やデジタル機器に不慣れな方々に対しては、サポート体制を設け、安心して利用できる環境を整えることが強調された。
このように、富里市ではDVに対する支援体制を一層強化し、杓子定規ではない柔軟な対応を目指す。
今後も地域社会が抱える課題に真摯に向き合い、支援の充実を図っていくことが期待されている。