令和3年6月28日、富里市議会は第2回定例会を開会。
議長の開会の挨拶に続き、新型コロナウイルス感染症に対する市の対応が報告された。市長の五十嵐博文氏は、ワクチン接種の進捗についても言及し、これまでに64歳以下の市民への接種体制を整えるため、国と協力した調整が進められていると述べた。
特に、富里市では、65歳以上の高齢者向けに5月17日から接種を開始。5月27日現在で、約1万1,241人が予約し、2,373人が接種を完了した。このような状況を踏まえ、引き続き市民に対する迅速な接種を目指す。
次に、議会は市の観光交流の拠点形成を目指す「末廣農場」整備事業について触れた。五十嵐市長はこの事業を進めることで、地域資源や歴史的価値を活かし、観光客を迎え入れる地域一体の拠点になると期待を寄せた。特に、指定管理者の公募開始を6月に予定しており、運営の質向上を図るとした。
また、県内の森林管理に関する富里市森林再生プランのモデル事業も進行中である。市内の荒廃森林の再生に向けた努力が強調され、森林所有者への負担軽減策として木質バイオマスの利用についても言及された。これにより、財源確保と環境保全を両立させていく方針が示された。
さらに、市街化区域の用途地域見直しについても進展があった。近年の災害中における経験を元に、生活利便性の向上を目指し、区域の見直しが行われている。この取り組みは、高齢化社会を見据えたコンパクトシティーの実現に寄与するものとの説明がなされた。
議案に関しては、承認第1号から第3号までが一括採決され、全会一致で承認されこれからの長期的な施策実現に向けた基盤作りの進展が期待される。特に、子育て世帯への生活支援策を含む内容が市民の間で期待されている。
また、議案第1号から第5号についても説明があり、市長からは押印手続きの見直しや市長、教育長、副市長の給与に関する特例が述べられた。議案第5号の補正予算案も提示され、令和3年度一般会計の更なる安定運営が期待されている。
最後に、富里市のスイカに関連したPR活動も行われることが報告され、地元生産者への支援として、スイカを介した地域の魅力発信が進められるとのこと。行政、市民、企業が連携した取り組みがこれからの富里市を担うことが強調された。