令和2年9月2日に開催された富里市議会定例会では、地域の安全確保に関する施策や子育て支援の拡充についての議論が交わされた。
市民にとって特に関心の高い災害対策に関して、沖田健二君が新型コロナウイルス感染症に配慮した避難所の対応状況を質問した。市長の五十嵐博文君は、避難所では健康チェックを行い、感染リスクのある方と健康な方を分ける取り組みを強調した。避難所の収容人数は平常時の約3分の1に制限されており、今後は民間施設の協力を得て対応を進める考えを示した。
さらに、概要として避難所での新しい生活様式に伴う分散避難の考え方や、自治会の集会所の利用可能性についても具体的に説明。これに対し、沖田君は市民への情報発信の充実を求め、避難時には準備が必要な物品についても触れた。これに対して総務部長の粕谷幸夫君は、マスクやアルコール消毒液が挙げられると答えた。
一方で、“待機児童問題”も議题に上がり、布川好夫君が市の子育て支援事業計画に言及。現在、富里小学校区内において学童クラブを新設する計画が進行中で、具体的な運営についても検討が進められている。教育長の金杉章子さんは、設置に向けた努力を継続するとともに、保育士の確保にも力を入れる必要性を認識していると表明した。
また、公共交通についても重要な位置を占めており、地域の移動ニーズに応えるべく新たな交通サービスの整備が求められている。地域公共交通計画の策定が進められている中、デマンド交通や地域の輸送資源の活用について議論が行われた。
救急医療体制についても発言があり、救急搬送先が新たに国際医療福祉大学成田病院が加わったことで、より選択肢が広がったことが評価された。市長は、救急医療における搬送ルート改善を図り、より迅速な対応を目指す意向を示した。これにより市民の安心安全な生活に寄与する施策が強化されることが期待されている。
以上のように、議論は市民の生活に直結する重要なテーマについて集中し、今後の施策実行が急務である。議会は市民の意見を受け入れ、より良い環境の整備に向けて一層の努力を続けることが求められている。