令和3年第3回富里市議会定例会が8月26日に開会した。
議長の野並慶光氏が開会を宣言した後、直近の重要な課題について市長から説明がなされた。まず、八街市で発生した児童の事故に対する哀悼の意が表された後、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、市内の感染状況について具体的な数値も交え報告された。
五十嵐博文市長は、8月25日時点での本市の感染者数は691人であり、人口に対し1.4パーセントに達する割合であると指摘した。この状況を受け、政府が3回目の緊急事態宣言を延長したことも触れ、さらなる感染拡大を防ぐために、ワクチン接種の体制強化を進めていると説明した。接種率は65歳以上で85パーセント近く、全体で1回目の予約は62パーセントに達している。
議題には新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金支給事業の実施も含まれており、五十嵐市長はこの事業の迅速な承認を求めた。更に、承認第1号として新型コロナウイルス感染症に関連する経済的支援策の拡充が話し合われ、全ての議案が可決された。
市長は、富里市の観光・交流に関する新たな拠点を設置するため、観光・交流拠点施設設置関連の条例も提案した。また、議案第2号では市街化調整区域内での建築物の制限に関する条例の制定が審議され、地域の規制強化を図る方針が示された。議案第4号以降の議案についても、経済環境や地域貢献に直結する施策が続く。
さらに、議案第13号においては令和3年度介護保険特別会計補正予算が承認されたが、本予算はコロナ禍における影響を受けた高齢者支援に直接結びつくものであった。
市会は、今後も市民の意見を反映しつつ、地域の活性化と安全対策を両立させる形で施策を進める方針を確認した。感染防止対策としてタブレット端末を用いたペーパーレス会議の導入が継続される点でも、デジタル化の推進が期待されている。
本日の会議は円滑に進行し、議題が全て終了。次回の日程が決定されるとともに、各議員からの意見や要望が求められ、市議会の今後の方向性が示された。