令和元年12月4日、富里市議会の定例会が行われた。市民の公共交通やイノシシ対策、消防や道路問題など、多岐にわたる課題が議題に上がった。
特に、公共交通の充実については、近年さとバス・デマンド交通の利用者数が増加し、直近のデータによると、さとバスの予算は約1,460万円、デマンド交通は約1,658万円となっている。しかし、国庫補助が受けられない理由として、市長は「補助メニューの検証や運行開始前の申請の判断」があったと説明した。市民からは税金の公平性や、交通手段の平等を求める声が上がっており、特に高齢者からの意見が多いという。議員からはドア・ツー・ドアに関連する提案があり、今後の公共交通の見直しが求められている。
次に、イノシシ対策について。市は市民と共同で被害防止策を講じているが、台風後のイノシシの行動変化は大きくないとのこと。しかし、鳥獣管理士の資格制度導入については新たな提案があり、地域の問題解決には市民の参加が重要であると確認された。
消防に関しては、成田市との応援協定の更新は「現在の協定書の改正等は必要ない」と市長は発言。広域化については市長の要望書が提出され、今後千葉県の動向を注視して進めていく方針が示された。
遠距離通学の改善については、現在運行されるスクールバスが利用できない高学年の生徒への対応が問題視され、議員からはより多くのバス停設置の要望が提出された。
道路問題では、市道02-008号線について、両側の整備が進められていることが報告された。また、市道02-009号線については実態調査が行われるとして、安全対策の重要性が再確認された。
最後に、クリーンセンターの罹災ごみ受け入れについて、期限を11月30日と定めたものの、周知が十分でなかったとの反省があり、今後の改善策が求められている。市民からは通知方法に対する不満の声もあり、市長は今後周知体制を見直すことを約束した。全般的に、市民の意見に耳を傾け、より効果的な施策の実施に向けた改善が求められた。