令和5年6月13日に開催された定例会では、成田市における空港問題への取り組みが主な議題として挙げられた。
議長の神崎勝氏は、空港対策特別委員会の設置について議題にし、こう述べた。「成田空港の新滑走路の整備や旅客ターミナルの再構築が進む中、落下物や騒音といった問題も同時に扱う必要がある。市民がより良い生活を送るためには、空港との共存共栄が求められる。」
空港問題は複合的であり、同委員会は12名の委員で構成されることが決定された。議会では「異議なし」と認め、その設置を決定した。次に、委員の選任についても簡潔に提案され、具体的には小高夕佳議員など12名が選任され、委員会は本日終了後に招集される。
さらに、一般質問の場では、鵜澤治議員が空港の軍事利用問題について質疑を展開した。軍事的な利用を認めない取極書が存在し、空港騒音や落下物対策が市民の安全に直結している。特に、深夜の運用時間延長に関しては「飲食業や観光業への影響が大きい」と訴え、また空港から生じる騒音による健康問題や、特に高齢者への配慮が必要であると強調した。
市長の小泉一成氏も、空港問題に関連して「深夜の運行制限を元に戻すことは難しいが、騒音対策への取り組みを強化することで、地域との共生を図っていく必要がある。」と発言し、具体的には内窓設置工事などの環境対策が今後の方針として示されている。
鵜澤議員からのさらなる質問に対しては、コロナ禍からの回復に向けた航空客数の増加も影響し、運行時間などの見直しが議論されているとのこと。また、他の市民からも様々な意見が寄せられており、可能な限り住民の声を反映した施策へと導いていく姿勢が求められている。
本定例会では、今後も空港問題への議論が続くことが予想され、成田市と空港の関係がどのように進展するのか、引き続き注視が必要であるのは間違いない。