令和2年9月の定例会では、決算特別委員会の設置と委員選任が行われ、一般質問が続けられた。
今回は特に一般質問において、市長とのやり取りが注目される。質問の中で、地域経済や空港の機能強化に関する意見が多く挙げられた。特に、日本共産党の鵜澤治議員は、成田空港の更なる機能強化計画について、その見直しを提案した。コロナ禍により成田空港の航空需要が激減している現状を鑑み、「成田空港の機能強化計画は一旦白紙に戻すべき」と強調し、「年間発着回数50万回に到達する時期はいつか」と問いただした。対して、小泉一成市長は、航空需要が中長期的に回復する見込みを提示し、機能強化の必要性を述べた。
また、夜間における航空機の発着について、鵜澤議員は運用時間を元に戻すことを提案。小泉市長は、夜間飛行制限の見直しについて、社会状況の変化などを考慮しなければならないと話し、各種対策の実施も強調した。しかし、鵜澤議員は、住民の睡眠環境を守るため、制限を再考すべきと繰り返した。
一方、リベラル成田の海保茂喜議員は、空港関連の地域発展について質問。具体的には、自家用有償旅客運送の導入について言及し、地域の交通手段確保へ向けた取組を求めた。 市は交通空白地域での支援の可能性を考慮しつつ、地域交通の協力体制の構築を目指すことを示した。
このほか、日程に上がったのは、決算特別委員会の設置及び選任の報告であり、出席議員全体から異議はなく、無事決定された。このように、議会では地域の課題に即した建設的の議論が進められている。