令和5年6月15日、成田市の定例会が開催され、各議員が一般質問を行う中、不登校支援と給食についての議論が白熱した。
この日の議論では、特に不登校支援の充実が求められ、石渡孝春議員は不登校児童生徒数の現状を問いかけた。現在、不登校児童は304人を超え、そのうち専門的な支援を受けているのはごく一部とのことで、多くの子供たちが家庭内に留まることを危惧する声が上がった。教育長の関川義雄氏は、全体の児童生徒数の中で、ふれあいるーむ21を利用している児童の数は、わずかに過ぎないとし、その改善が急務であると述べた。
また、議員たちはふれあいるーむ21の増設の必要性を強調した。スペース不足から利用者の受け入れが困難となる中、その拡張を求める声は強まるばかりである。教育部長の小川雅彦氏は、増設の具体的検討を進める方針を示したが、その実現に向けてはスピード感が求められる。
次に、給食費の無料化については藤崎勇一議員からの質問があり、今年度から導入された中学3年生の給食費無料化の拡大が期待された。他市の実例を挙げた藤崎議員の発言に対し、教育長は、財政状況を見極めながら今後の方針について検討を進める必要があると応じた。
共同調理場の整備状況についても議論が交わされた。向台小学校と神宮寺小学校の整備について、今後のスケジュールの具体性が求められたが、教育部長は調査と整備には時間がかかるとの見解を示した。専門性を持った教育相談員の配置や、ふれあいるーむ21に関する意見も出て、人員の不足が課題として浮き彫りにされた。
さらに、不登校特例校の設置に関連する議論もあいつぎ、本市における不登校の子供たちがどこで支援を受けるかの選択肢の重要性が強調された。市長は各学校の特性を考慮しながら現在の教育支援センターを中心にした体制を続ける意向を示した。
今後、成田市の教育方針には、各議員からの要望を踏まえ、早急な施策の実施が求められている。特に、不登校支援と給食の提供は、市民の生活に直結する問題であり、市はこれらに対して一層真摯に取り組む必要がある。