令和元年12月6日に開催された成田市定例会では、一般質問を通じて森林環境整備や外国人への救急対応についての議論が行われた。市議会議員の小高夕佳氏は、まず「森林環境整備について」質問を行った。日本全国および成田市の森林環境について、最近の台風による倒木被害や森林の管理状況が取り上げられた。
小高氏は、都市化と所有者の高齢化により、管理が行き届かない私有林が増えているとの現状を指摘。新たに導入された森林環境譲与税を活用することが求められている。これに対し、小泉市長は森林整備計画の進捗状況や今年度の交付額について説明し、700万円の譲与税が今年度に配分される見込みであることを明らかにした。
また、外国人や障がいを持つ方々への救急対応も話題に挙がり、小高氏は、外国人観光客が数多く訪れたラグビーワールドカップに触れ、救急医療対応の必要性を訴えた。市長は、外国人への救急対応の実績を示したが、さらに多言語での支援体制の構築が求められるとの意見も寄せられた。
災害時における外国人の支援についても関心が集まり、現状では訓練等がまだ行き届いていない点が指摘された。市として外国人の防災教育に取り組む意向が示されたが、今後の施策の充実が課題とされる。
さらに、議員からは給食費無償化についても意見が提起された。未納の子供たちの給食問題に対して市は公平性の重要性を強調するも、実現は難しく、地域の助成制度を通じた対応が必要との結論に至った。
また、市内では後期高齢者医療制度の加入者が増加傾向にあり、医療費の適正化が今後の課題として残ることにも言及された。このように、多くの議題が織り交ぜられ、成田市の持続可能な地域づくりが求められる中、効率的な災害対応体制や公共サービスの充実が強調された。