令和5年第3回印西市議会定例会が開かれ、多数の議題が取り上げられ、市民の関心を集めた。
最初に提起されたのは平和条例の制定についてだ。市長は、これまでの平和事業を評価しながら、市民の平和意識の醸成が重要だと強調した。具体的な進捗については、他自治体の状況を見極めながら慎重に検討する意向を示した。
続いて、重要無形文化財保持者である香取正彦氏を名誉市民として賛同する意見が上がった。この提案に対し、総務部長は香取氏の功績を認識し、名誉市民条例に則って慎重に検討していくと述べた。特に香取氏は文化的意義が大きく、市への貢献も評価されるべきであるとの見解を示した。
子供の学習支援事業の進展にも質問が寄せられ、市としては今年度から実施教室を増やしたものの、今後さらに対象者への周知徹底が必要であると確認した。この学習支援は、実際に子供たちの学びの場を提供しており、保護者の声も多く寄せられている。関係者はより多くの利用者を見込んでいるが、実際の利用状況は39名とまだ少数であるため、今後の改善が求められるとした。
また、健康保険証をマイナンバーカードに統合する動きに対する疑念も表明された。医療現場の混乱状況から、保険証の廃止がもたらす影響を懸念し、市長は現場の状況を把握し、必要に応じて国に対策を求める姿勢を示した。
最後に、非正規職員の待遇改善への言及もあった。現在、会計年度任用職員の待遇引き上げの検討が進められており、市としても報酬改定や勤勉手当の支給について議論を重ねることが述べられた。市民が安心して長期間働ける環境づくりが重要であるとの認識が示された。特に女性職員の割合が高い部門での待遇改善は、持続可能な市の発展にも寄与することが期待されている。