令和2年第1回印西市議会定例会では、医療、教育、公共交通、福祉の各分野における課題が幅広く議論された。特に高齢者医療に関する問題は重要なアジェンダとして取り上げられた。具体的な議論では、印西市における75歳以上の高齢者の医療費が、千葉県内で最も高いことが焦点となった。市長からは、医療費削減に向けた取り組みが必要との認識が示された。特に予防医療の重要性が強調された。
議会では、障がい者医療費助成制度の見直しについても言及され、現行の制度では身体障害者手帳1、2級の対象者に限定されている問題が指摘された。市民団体からは、精神障害者手帳の対象を拡大し、加えて生活困難者への支援が求められている。これに対し市は、今後の検討を続けつつ、具体的な支援策を模索する方針を示した。
さらに、公共交通の充実について地元の交通網が議題となった。市長は、北総線や成田線の利便性向上に向け、地域活性化協議会を通じて共同で対応していく考えを示した。特に利用者の増加が喫緊の課題であるため、市独自の施策案などを通じて市民サービスの向上に努める意義が重視された。
教育委員会では、学校司書の配置状況も発表され、多くの学校で週1から週3回の配置がある状況が確認された。特に人数が少なく、資金面での課題が浮き彫りとなったため、地元の希望に応じた対応の必要性が示唆された。また、成人式においては心のこもった式典が求められることが確認され、地域との連携や市民からの声を反映した内容について検討する必要があるとの意見が交わされる結果となった。
また、印旛中央土地区画整理事業の推進が強調され、新たな住宅地や事業用地の整備による、市の活性化が期待されている。これは市の財政基盤を支え、地域における経済的な発展にも寄与することが見込まれている。一方、対象者の増加に対応した福祉政策においても見直しが不可欠とされている中で、迅速な判断が求められている。