令和5年9月12日に開催された豊山町議会の第3回定例会では、重要なテーマがいくつか扱われた。本議会では、出産や子育てに関する支援、交通安全対策、そして公共の施設や防災への取り組みが尋ねられ、町民の声が数多く反映されていることが強調された。
まず「出産・子育て応援給付金事業」について、井上武生活福祉部長は、出産応援金として妊婦一人につき5万円、そして子育て応援金として乳児の家庭への全戸訪問後に5万円の支給を行っていると報告した。この施策は令和5年2月から実施されており、345人全員が対象となったことから、充実した支援体制が整っていることが明らかになった。町民からの反響も多く寄せられ、「子育て用品購入の助けになった」との声が聞かれるなど、町の取り組みが評価されている。また、豊山町ではブックスタート事業も実施中で、絵本を通じた親子のコミュニケーションが深まり、愛着形成に貢献しているとの説明もあった。
次に、交通安全対策として志水小学校周辺の交通混雑の解消に向けた取り組みについて触れられた。交差点に設置されたハンプや狭さくは、南北の通行車両の減少に寄与していることが実証されたが、東西からの車両流入を防ぐ施策が今後は必要との見解も示された。この地域における「ゾーン30」の導入によって、さらなる安全向上が図られることが期待されている。
さらに、防災施策においては、令和5年度の総合防災訓練の実施状況が報告され、実践的な訓練が行われたことが強調された。今年は武力攻撃に対する訓練も盛り込まれ、参加者の意識向上を図る努力がなされている。民間との協力が進み、災害時に必要な物資の供給体制が整ってきていることも述べられた。
議会では最後に若手職員を支えるための「働き方改革」が提案された。長時間勤務が健康障害を引き起こすリスクがあることから、労働環境の見直しが急務とされる。今後、効率的な業務進行が実現されることが求められており、業務の可視化を通じた職員間の意識共有の重要性が指摘された。
これらの討議は、住民の生活や公共の福祉向上のための重要な一歩とされ、引き続き町政における透明性や町民参加を促進していく必要があるとの考えが合意された。