令和2年12月21日、一宮市議会において重要な議案が上程された。
この日は、一般会計補正予算を含む合計150件の議案が議題となった。特に注目されるのは、議案第74号及び第80号として提案された補正予算である。新型コロナウイルスの影響を受けた市民への支援策が多数盛り込まれており、医療関係者や市民の安全を守るための対策が強調された。
まず、議案第74号では、一般会計補正予算の一環として、口腔衛生センターの費用やマイナンバーカードを利用したオンライン資格確認システムの導入予算が含まれた。彦坂和子議員は、「オンライン資格確認は、患者にとってメリットが少なく、窓口対応を複雑にするだけ」と懸念を表明した。
この意見に対し、賛成意見もあり、八木丈之議員は「システムの導入により業務の効率化が期待できる」と反論した。議案第74号は賛成多数で可決された。
次に、議案第120号についても審議が行われた。この議案は社会福祉センターの移転に関するもので、移転先の設置にあたっての適切な環境整備が求められた。河村弘保福祉健康副委員長は、「利用者の意見を反映させることが重要」と強調した。
議案第121号では、一宮市立黒田西保育園の廃止と民間への移管が提案され、サービスの質に関する懸念が報告された。一般市民が利用する施設の維持に必要な情報提供が求められており、市の方針が議論の的となった。
また、議案第150号では、独り親家庭に対する支援策が盛り込まれ、5万円の給付金が今月内に支給される見込みであると報告された。市民の生活支援が急務であるとの意識が強まる中、各議員からは、支援が迅速に行われることへの期待が表明された。
この会議では、議長の横井忠史氏が「市民のニーズに耳を傾けた施策を推進していくことが必要」と締め括る中、全体として議案はスムーズに通過し、議会は閉会した。今後の施策に対する市民の視線は厳しくなることだろう。