令和5年9月定例会では、各議員から多様な一般質問が行われた。特に帯状疱疹ワクチンの助成についての議論が注目を集めた。
臼井弓賀議員は、帯状疱疹ワクチンの必要性と助成制度について質問を行った。彼は、帯状疱疹が水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされ、特に高齢者に発症しやすいことを指摘した。議員は助成がなく、自己負担が大きいため、ワクチン接種を希望する市民の声が多数寄せられていると述べた。保健所長の子安春樹氏は、ワクチン接種の効用を強調した上で、現状では自費接種の扱いであり、助成が必要との認識を示した。
続いて、地域交通についても質疑が交わされた。臼井議員は、高齢者の交通不便に対する懸念を述べ、運転免許を返納した後の移動手段についての不満を市民から聞いているとした。総合政策部長の長谷川賢治氏は、70歳以上の運転免許保有率と返納状況について説明し、これからの公共交通の重要性を述べた。
さらに観光に関連して、臼井議員は一宮市の観光資源を活用し、地域振興につなげる施策が必要だと訴えた。活力創造部長の岡本哲也氏は、市の観光資源の現状を説明し、観光イベントや新たな企画を通じて地域の魅力を引き出す方針を示した。
次に、起業支援についても多くの意見が出た。経済活性化を目指すためには、起業の環境を整えることが重要であるとし、行政としてのサポート体制が求められた。活力創造部長の岡本哲也氏は、市の創業支援プログラムや融資制度の活用状況を報告した。
また、「カーボンニュートラルに向けたエネルギー政策」が議題に上がり、気候変動対策としての地域の取組や市民の意識向上を促進する必要性が強調された。
さらに議会では、人工内耳装用者への支援についても話が及び、聴覚障害のある市民に対する制度整備の重要性が認識された。市の福祉部長は、現行制度の課題を説明しつつ、今後の支援拡充の意向を示した。
このように、令和5年9月定例会では、市民生活に密接に関連する多くの重要な議題が取り上げられ、様々な視点から活発な議論が行われた。今後の政策実施に対する市民の声に耳を傾けることが求められる。