令和4年3月定例会において、一般質問が行われる中、教育、環境、福祉など様々なテーマが取り上げられた。特に注目されたのは、教育現場におけるデジタル化関連の施策や、障害者福祉サービスの充実について述べられた点である。
23番の岡本将嗣議員は、GIGAスクール構想に基づく小中学校における端末の活用について言及した。岡本議員は、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの生徒が学びを止めることがないよう、端末の活用が重要だとの認識を示した。その上で、「学級閉鎖時における端末の貸し出しは、家庭の通信環境に応じた方法が必要である」と指摘した。教育部長の野中裕介氏は、「学級閉鎖時には児童・生徒全員が端末を持ち帰り、環境整備を進める」と述べ、端末の重要性を強調した。
続く無電柱化事業の質問では、岡本議員が無電柱化の進行状況を問うと、建設部長の内藤正仁氏は、既に整備済みの路線の延長や、南海トラフ地震に向けた安全確保の必要性を訴えた。「災害に強いまちづくり」との観点から、引き続き注目が集まるのが無電柱化政策である。
障害者施策に関する質疑も見逃せない。彦坂和子議員は、一宮市障害者自立支援協議会の意見を踏まえた支給決定基準の見直しを求め、障害者が必要なサービスを受けられるよう求めた。福祉部長の橋本宜季氏は、協議会との連携を強化することを約束し、障害者福祉サービスの充実に向けての姿勢を示した。
さらに、医療費助成の問題も議論された。森利明議員は、若者の健康を守るための医療費助成の拡充を求めた。市長の中野正康氏も議論を傾聴し、「子ども医療費助成は大切なテーマだ」とし、検討する姿勢を示した。
特に岡本議員が取り上げた「端末を活用した教育」という新たな視点が、教育の将来にどれほど影響を与えるか注視する必要がある。加えて、全体の数字で監視される大規模な事業が乱立する中、無電柱化や福祉施策が進展することが期待される。
一宮市の発展に向け、地方創生の政策やデジタル田園都市計画が着実に進んでいくことが、今後の鍵となるだろう。これらの施策がすべての市民にとって実益をもたらすよう、各部署は連携し柔軟に対応していくことが求められる。