令和3年6月、定例会で様々な問題が議論され、多くの重要な質問が行われた。
特に目を引いたのは「女性職員の幹部職・管理職への登用」についての質問で、服部修寛氏が令和3年度の一宮市の女性職員の管理職状況を問うた。
これに対し、総務部長の長谷川伸二氏は、本年4月1日現在、一般行政職員1,422名の中で女性職員407名、女性管理職22名と説明した。登用率は8.5%であり、男性職員が23.4%に対し、女性職員はわずか5.4%であると週する。
また、服部氏は、「特に、総合職や部長職への登用を促進すべき」と強調。市長の中野正康氏は、「女性が活躍する職場づくりが重要」との見解を示した。
さらに、LGBT等、性的少数者への施策も活発に議論され、服部修寛氏は、先般開催されたセミナーを参照し、この領域の施策導入の必要性を説いた。これに対し、総合政策部長の皆元洋司氏が、「今後、理解を促進する啓発活動を推進したい」と回答した。
中学生の制服についての議論もあった。服部氏は新たに導入される中学校の標準服の特徴や選択肢の自由さを評価しつつも、経済的に困難な家庭への配慮も求めた。教育長の高橋信哉氏は、「地域の特色を生かしたデザインを考慮に入れ、保護者の意見を反映したい」と述べた。
大規模災害時の避難所の状況や、豊島記念資料館の活用についても議論された。これは特に、普段は触れる機会が少ない地域住民を意識した意見が注視を集めた。
高齢者の虐待問題では、豊橋市における新たな試みが紹介され、家族や地域社会が関与する必要性が指摘された。生活環境改善のために、福祉部長の橋本宜季氏が、地域内での見守り活動を強化し、地域社会全体で高齢者を支えていく体制の構築を訴えた。
また、デジタル化に関する議論も行われ、未来の社会に向けた取り組みの重要性が認識され、特に行政のデジタル改革が求められるとの意見に対して、総務部長の長谷川伸二氏は、「デジタル技術を利用し、効率的かつ透明性の高い行政サービスの実現に向け、努力を続けたい」と述べた。
今回の定例会では、各議員が多様な視点から質問を行い、市の施策に対する要望や課題が浮き彫りになった。特に、女性活躍や高齢者支援、デジタル化といったテーマは、市民にとっても重要な関心事であり、今後の行政運営において注視する必要があると言える。