令和２年３月の定例会が阿久比町議会で開催され、町長の施政方針が発表された。
町長の竹内啓二氏は、新型コロナウイルス感染症について言及し、町民の安全を最優先するという考えを明らかにした。現在、感染者が増加しており、役場内に新型コロナウイルス感染症対策本部を設置したことが報告された。町民には不要不急の外出を控え、手洗いやマスク着用を推奨している。
次に、令和２年度の予算について説明があった。予算総額は168億7,234万4,000円にのぼる。今年度の一般会計予算は106億3,300万円となり、その増加は町税収入や国・県からの支出金の見込みによるものである。また、愛知県の令和２年度当初予算案においては、「愛知新起動」のキーワードが掲げられ、地域経済の活性化が浮き彫りにされた。特に、教育や子育て支援に対する取り組みが強調された。
さらに、複数の条例改正案が上程された。個人番号の利用に関する条例改正により、私立幼稚園就園奨励費補助金の交付手続きが効率化される。また、会計年度任用職員の服務に関する条例改正が提案され、職員への対応策が強化される。特に、議員報酬や非常勤職員の報酬についても改定が行われ、その内容が町民にとってどのような影響をもたらすのか注視される。
環境問題への取り組みも重要視され、阿久比町のごみ減量化施策が進められる予定である。家庭ごみの量を20％減少させることを目指し、廃プラスチックの分別収集の強化が訴えられた。また、災害対策として、緊急情報の配信機能の強化が求められている。
町長は、町民の皆様に対して理解と協力をお願いし、共に新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めることを強調した。今後も、町の運営が町民の生活向上に寄与できるよう、持続可能な施策を進めていくことが確認された。