令和2年上野原市議会第1回臨時会が開会された。この日は新型コロナウイルス感染症対策としてさまざまな議案が提案された。
議長の川島秀夫氏は、議案の上程の際、議案第53号から第61号までの9件を一括で上程し、市長の江口英雄氏に提案理由および議案の説明を求めた。
江口市長は、新型コロナウイルスの影響が引き続き懸念される中、地域の安全維持に向けた取り組みを強調した。同市では、3月から各種イベントの中止や公共施設の閉鎖を決定するなど、早期の感染対策を実施した。
市長は、政府の緊急対応策に基づいて、上野原市でも緊急事業を続ける方針を示した。特に市独自の施策として、子育て世帯への生活支援や高齢者に対するマスク配布、大規模事業者に対する支援策があることを説明した。このことにより、地域住民の生活と健康を守る姿勢が明確になった。
江口市長はさらに、国が実施する給付金事業についても詳述し、上野原市の施策と連携して進めていく意向を示した。議案に関する質疑応答では、特に国民健康保険に関連する議案が注目された。議員の川田好博氏は、傷病手当金の支給対象者について質問し、市民部長の佐藤通朗氏は加入者数の情報を提供した。市民部長は、現在国民健康保険に加入している人数は5,467人であることを伝える一方、給与所得に関する具体的なデータは今後の資料提出によって確認されることを約束した。
この日の会議では、提案された議案の全てが異議なしで承認され、議会の運営が円滑に進められた。議題となった議案には、税条例の改正や市一般会計補正予算が含まれ、各議案が地方自治法に基づく専決処分を経て提出されたことが報告された。議長は、会議の進行において透明性を保ちながら各議案を速やかに審議し、承認される結果に至ったことを強調した。
最後に、川島議長は、今後も新型コロナウイルスへの対策を講じていく必要性を訴え、協力を呼びかけた。本臨時会は午前10時11分に閉会した。