令和6年6月都留市議会定例会が開催され、市長の所信表明や複数の重要議案が上程された。
議長の開会の宣告で始まると、最初に議員表彰が行われた。今年度は国田正己議員が在職25年、小澤眞議員と山本美正議員が在職10年の佳績を称えられた。谷垣喜一議員は「議員としての長年の務めを果たされ、地域に貢献してきたことが評価された」と表彰の意義を強調した。
続いて、会期は本日から17日間、つまり6月21日までと決定され、議案上程のために市長の発言が求められた。堀内富久市長は、人口減少の問題について触れ、特に若年女性の定住促進に向けた施策や子育て支援策の必要性を強調した。「人口戦略会議で明らかになった課題を受け、引き続き積極的に子育て支援を強化する」と述べ、具体的な施策に言及した。
具体的には、妊産婦や子育て世帯への支援強化や、企業誘致による雇用の創出が挙げられた。この取組みは「地域の活力を保つために欠かせない」とし、長期的な視点で取り組むことを述べた。さらに、令和6年度の補正予算について、市長は「禾生第二小学校区学童保育施設建設事業が物価高騰の影響を受け、予算を増額する必要がある」と明かし、1,251万3,000円の追加を求めた。
また、税制改正に関する議案も上程され、所得税及び個人住民税の定額減税案は「家計への直接的な支援を狙ったものであり、必要不可欠な対策」と市長は述べた。これにより、納税者及びその扶養家族に対して税の軽減が実施される。
一方、都留市における公共交通の再編も議題となった。「AIデマンド交通の導入を進め、市民の利便性向上を目指す」と、堀内市長は交通計画の重要性に言及し、AI技術を活用した取り組みを推進する考えを示した。
全体として、市長は国の政策に基づく地方の施策について詳述し、特に地域住民の安心・安全と生活環境の向上に寄与する形で議案を進めていく意向を示した。議会は、こうした議案に対し、委員会での慎重な審議を経て、採決を行うことになる。議論の行方が注目される。