上野原市議会第2回定例会は令和3年6月18日に開かれ、多くの重要な議案が審議された。
最初に、総務産業常任委員会委員長である東山洋昭氏が、市長の給与の特例に関する条例について報告した。この条例では、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、市長の給与を7月から来年度3月末まで50%減額する特例措置が設けられることが提案されている。委員からは財源の行方や、令和4年度以降の対応に関する質疑が出され、当局は「今後のコロナの状況に応じて市長と協議する」との説明を行った。
さらに、国民健康保険税と介護保険料の減免措置を延長する議案も全会一致で可決される。これは、新型コロナウイルスの影響で収入が減少した市民への配慮として重要視されている。
また、議案第82号として上程された令和3年度上野原市一般会計補正予算(第3号)も可決された。これは、歳入歳出のそれぞれ360万円を追加する内容であり、その他の議案も含め全てが原案通り可決される運びとなった。
議長選挙では、尾形重寅氏が選任された。尾形氏は就任の挨拶において、前議長の故小俣修議長に哀悼の意を表し、新たな責任に対する決意を述べた。「住民の幸福を追求するために努力していく」との言葉が印象的であった。
一方で、請願第1号として核兵器禁止条約の批准を求める意見書が審議された。討論では、賛成意見と反対意見が交わされ、特に反対意見が強調される場面もあった。東山氏は、核兵器禁止条約が効果的な規定を持たないことや、現在の核保有国が参加しないことを批判し、「現実的な安全保障の観点から考えるべきである」と主張した。一方、川田好博氏は核兵器禁止条約の重要性と、国際社会へのリーダーシップを訴えた。
そして最終的に、この請願は不採択となる。議会はその後、東部地域広域水道企業団議会議員の補欠選挙を行い、山口薫氏が選任される。
閉会に際し、副議長が議長の職務を一時執り行ったが、無事に会議は終了した。