令和2年6月、上野原市議会第2回定例会が開催された。
会期は6月4日から6月16日までの13日間と決定し、初日は議案上程が行われる。市長の江口英雄氏は、提出議案の説明を通じて、コロナ禍における市民への支援策について強調した。具体的には、例としてマスク配布や生活支援金の支給を挙げた。
江口市長は、4月に発令された緊急事態宣言の影響で、経済活動が抑制されていることを指摘し、これに伴う市民生活への打撃に触れた。特に、外出自粛や営業の制限により影響を受けた業種への支援を急務とし、予算総額2億4,000万円の独自対策を実施している。具体的には、高齢者や障がい者に対するマスク配布や、子育て世帯への支援などが含まれている。
この定例会では、特に重要な議案が数多く提出された。「上野原市税条例等の一部を改正する条例」の承認が初めて行われ、議員からは質疑が続いた。会議は円滑に進行し、討論の後、全議案が可決された。
内田倫弘議員は、教育課から提出された「GIGAスクール構想事業」の通信機器に関する予算に対する懸念を示した。彼は、通信費用が予算に含まれていない点を指摘し、経済的負担の増加を懸念した。これに対し、教育課長の安藤哲也氏は、今後の調査を通じて適切な支援策を検討する意向を示した。
議案審議の日程が進み、議員は市民の声を反映させるための質疑や意見交換を行い、透明性ある議会運営を維持しようと努めている。総じて、今議会は市民生活の安定と地域経済の回復に向けた重要なターニングポイントとなったといえる。その後、最終日の会議でも各議案が改めて審議され、円満に散会した。