令和3年3月、上野原市議会定例会が開かれ、市政一般に関する様々な質問がなされた。特に、新型コロナウイルス感染症に関する対策が大きな焦点となった。7番議員の東山洋昭氏は、現在の感染状況を踏まえ、PCR検査やワクチン接種については明確な対応が必要であると訴えた。山梨県の統計によると、現在の陽性者数は941名であり、医療機関の入院者は2名とされています。
東山氏は、新型コロナウイルスへの対策として、PCR検査の精度や種類についても質問。子育て保健課長の山口和裕氏は、PCR検査と抗原検査の違いを説明。PCR検査は最も精度が高いが、結果が出るまでに時間がかかることが課題とされ、抗原検査は迅速に結果を得られるが、精度が低いことが指摘された。
その後、発熱外来の設置状況についても説明があった。市立病院の発熱外来は既に運用されており、かかりつけ医との連携も進められている。また、陽性反応者が出た場合の県の対応や濃厚接触者の範囲についても具体的な基準が設けられており、感染拡大防止が重要視されている。
さらに、山口氏がワクチン接種に関する計画を報告した。市としては集団接種と個別接種を予定しており、県との連携も強化されている。市は高齢者を対象としたワクチン接種を進め、その体制を整えることに注力している。また、交通弱者への配慮も示され、市民の健康を守るための取り組みが進められている。
市長の江口英雄氏は、選挙における発言や市民との関係についても振り返り、今後の市政運営についての姿勢を強調した。また、情報通信基盤整備事業については、UBCに対する出資や大型資本の導入に関する確認が行われた。市は来年度も引き続き支援を行い、地域のニーズに応じた施策を展開する方針を示した。
議会では、地域の防災力向上や、簡易水道の管理についても課題が提起され、特に高齢化が進む中での対策が求められた。また、プラスチックごみなど環境問題に対しても市の取り組みが提案された。市は市民参加による防災訓練や意識向上を図り、地域の連携を強化するとともに、環境問題に対しても積極的な全市的な対応を進めていく必要があると確認した。