令和4年9月8日に行われた甲州市議会では、一般質問として多くの議題が取り上げられた。特に世界農業遺産の認定については、地域活性化の鍵となる取り組みとして重要性が指摘された。
まず、丸山国一議員が発言し、世界農業遺産に関する施策の推進と地域の活性化に寄与する方向性を求めた。具体的には、峡東地域での民間との連携や交流の強化を訴え、鈴木市長にもさらなる手腕を発揮してほしいと期待を寄せた。この一環として、農林振興課の辻学君は、協議会の取り組みを通じた地域活性化施策や、農業の保全活動について説明した。
次に、子育て支援について話は移り、保育所の入所率が公立で40%と低いことが指摘された。同課の武澤勝彦君は、各種保育施策を紹介しつつ、公立保育所の比率の改善について議論が必要であると応じた。また、使用済みの紙おむつ処理の方法に関し、保育士の負担軽減という観点から公立での一括処理の提案もなされた。
さらに、高齢者福祉についても多くの意見が寄せられた。後期高齢者医療制度改悪により2割負担となる対象者が約1,000人いる状況が示され、周知の徹底が強調された。加齢性難聴への補聴器購入補助の導入を求める意見もあり、住民の声に応える必要性が訴えられた。
また、消防団員の現状も問題とされ、現在811人の団員に対し、充足率は85.4%と減少傾向にあると報告された。手塚秀司総務課長は、国の基準に照らし、報酬改善の進展を計画中であるとしたが、団員確保に向けた具体策が求められる。
地域防災力を高めるため、岡部紀久雄議員は機能別消防団員制度の具体的導入も提案した。これにより、時間の許す範囲で消防団活動に参加できる人材を増やし、地域の安全を確保する取り組みとして期待される。