令和3年3月10日に開催された第1回富士河口湖町議会定例会の中で、新年度予算案やコロナ禍における税収減についての重要な議論がなされた。特に、新型コロナウイルス感染症の影響により、観光業が大きな打撃を受け、これをどう立て直すかが焦点となっている。
議場では、税務課長の渡辺幹雄氏が、コロナ禍による観光客数の減少や税収減が町に与える影響について詳しく説明した。昨年度の税収は約2億円の減少が見込まれ、その背景には国内外の観光業の停滞があるという。
「新型コロナウイルスの影響で、観光業が中心産業である当町は、多大な打撃を受けています。特に税収面において、昨年と今年の予想をもとに大きな減収が見込まれています」と述べ、今後の財政運営に不安要素が多いことを強調した。
さらに、町長の渡辺喜久男氏は、観光立町の振興策について提案し、具体的なイベントの計画についても触れた。「観光振興には、まず安全にイベントを開催することが重要です。新型コロナウイルス対策を徹底し、地域住民と共に知恵を出し合っていく必要があります」と述べ、感染防止策を重視する姿勢を強調した。
観光業界の復活には、コロナワクチン接種の進展が大きなカギとなる。ワクチン接種が進むことで、観光客の増加が期待される中、ワクチン接種の計画と準備が進行中であることが強調された。現在、町内で行うワクチン接種の準備も進んでおり、「インフラを整えると共に、観光業の再生に向けた戦略が必要不可欠です」との意見が出された。
また、実行委員会を通じて行われるイベントやプロモーション活動によって、地域の魅力を最大限に引き出す取り組みが行われている。観光課長の三浦吉彦氏は、「様々なイベントを通じて地域をPRし、観光客を呼び込む努力を続けていきます」と自信を見せた。
特に、リニューアルされたくぬぎ平スポーツ公園が運用を開始することで、地域の経済活性化が期待される。既に数件のスポーツイベントが計画されており、利用者の増加が見込まれることで、周辺の宿泊業や飲食業などへの経済効果も期待されるとのことだ。
このように、議場では新年度予算案を基に、観光立町としての恢復と持続可能な発展に向けた取り組みが力強く語られている。