令和元年12月11日、富士河口湖町議会は第4回定例会の2日目を迎え、一般質問が行われました。
議事では、佐藤安子議員が町政全般にわたる質問を行いました。特に、台風や豪雨による迅速な避難に関して強調されました。台風19号が近づいた際、富士河口湖町では127人が避難を決定したと報告されており、地域防災課長の渡辺澄男氏は「災害時、何よりも優先されるのは人命であり、ペットも家族の一員として避難者に配慮する必要がある」と述べました。
佐藤議員は、特にペット同行避難の重要性を訴え、地域内での周知活動の強化や訓練の実施が必要であると強調しました。渡辺課長は、町の取り組みを紹介し、通報体制や避難指導が行われていることを明らかにしました。「ペットがいるために避難をためらう人々を減らす取り組みが重要」と語り、地域防災計画の整備が進められていることも指摘されました。
次に、佐藤議員は女性特有のがん撲滅に向けた取り組みについて言及しました。乳がん検診や子宮がん検診の受診率が低いことから、さらなる啓発活動が必要であるとの意見が出されました。健康増進課長の古屋広明氏は、町が行っている検診制度や地域イベントについて報告し、女性の健康意識向上を図るための具体的施策を説明しました。
さらに、ヘルプマークの普及活動も話し合われました。福祉推進課長の渡辺幹雄氏は「ヘルプマークの存在や重要性を広めるための啓発活動が不足している」と認識し、町民全体での理解を深める必要があると強調しました。特に観光地としての富士河口湖町においては、観光客にも理解されるような普及活動が求められるとの意見が交わされました。
最後に、中小企業・小規模企業振興条例の制定についての質問がなされました。観光課長の三浦吉彦氏は「関係機関との連携を取りながら条例の検討を進める意向」を示し、地域経済の持続的な発展に向けた取り組みが必要であるとの見解を述べました。議会では、小規模企業の役割や経営支援の重要性が確認され、町の実情に応じた具体的施策が求められました。
今回の会議では地域の課題に対する具体的な議論がなされ、今後の町の対応が期待される内容となりました。