令和3年9月7日の海南市議会定例会において、諸般の報告や一般質問が行われた。議員たちは市民の安全と福祉向上に向けた多くの課題を提起した。まず、池原弘貴議員が市の社会体育施設について議論を展開し、その重要性を強調した。オリンピックやパラリンピックを経て、スポーツの役割について再認識する必要があるとの点が挙げられた。
池原議員は、現状のスポーツ施設について質問し、特にサッカー場や野球場の不足を指摘した。市内にはフルサイズのサッカーコートや硬式野球を行う場がなく、地元の中高生たちが外部の施設へ通わなければならない状況を憂慮し、整備の意義を訴えた。特に下津総合運動場の再整備を提案し、フルサイズのサッカー場の整備が必要であることを訴えた。
続いて、消防団に関する質問も行われ、議員たちは団員確保の難しさや役割について議論した。特に、池原議員は機能別消防団員制度の導入が必要であると述べ、地域の消防力を高めるための新たな施策を要請した。彼は市民の理解と関心を高めるためにも、その重要性を広める必要があると強調した。
さらに社会保障についても質疑があり、生活保護や国民健康保険に関連した問題が提起された。特に東方貴子議員は国民健康保険被保険者証が使えない場合や給付の免責について周知の必要性を訴え、市民への情報発信の具体的な方法について質問した。保険年金課長は、医療機関にも制度周知を行っていると述べ、市民の理解を深める取り組みを強調した。
最後に、上村五美議員が公共交通の充実について取り上げ、タクシー会社との契約の見直しを提案した。特に、デマンドタクシーの導入と、それに伴う事業者間のコンソーシアム形成による契約方法の模索が必要であるとの意見があり、市長にもその実現可能性を問う場面が見られた。市長は市民の声を重く受け止め、適切に対応していくと発言した。
全体を通じ、市議会は市民の生活向上と安全保障に真摯に向き合った質疑応答が繰り広げられた。これらの課題は今後益々重要性を増し、市の施策に大きく影響を与えていくことが懸念される。市民一人一人の生活がより良い方向へと改善されることが期待される。