令和6年2月定例会が休憩を挟みつつ開催され、各議案に関する質疑が展開された。特に、令和6年度の一般会計予算が議題となり、その中で市民生活に直結する数々の予算案が提示された。
この会議では、一般会計予算をはじめ、国民健康保険特別会計予算や後期高齢者医療特別会計予算などが審議された。岡義明議員が予算に対する質疑を行い、特に健康保険証の廃止に伴う変更について質問した。現行の健康保険証は令和6年12月に廃止され、資格確認書が発行されることになる。
また、議案の中で特に注目されたのは、介護保険制度の基本報酬と新しい処遇改善のできる施策である。環境課からは、リサイクル資源品の売却料が昨年度から倍増する見込みで、金属ごみの売却単価が上昇したことが理由として挙げられた。
特に心配されているのは、訪問介護事業の経営状況である。全国的に見ても赤字の事業所が多い中、本市では収支が改善されている事業所もあるが、53.9%の事業所が人材不足を訴えている。この人材確保のためには、報酬体系の見直しが不可欠であるとされる。特に、夜間介護の必要性が上昇していることから、報酬の見直しを求める声も多く聞かれた。
教育分野においては、教育委員会委員の任命が行われ、中山佳子氏が再任された。市長は、教育委員にとって必要な専門性と人格を併せ持つ中山氏について、その適任性を強調した。
また、税務課長は海南市税条例の改正を説明し、令和6年度の個人市民税に関する納税者向けの特例について紹介した。広範囲にわたる議案の採決も行われ、多くの議案が承認を得たことで、予算案は迅速に進行していることが強調された。