海南市の11月定例会では、昭和橋の老朽化、阪井橋の修復進捗、
地域の風力発電事業に関する質問が交わされた。
昭和橋については、経年劣化が進んでおり、66年前に架設されたとも言われている。建設課の内芝壽郎君は点検結果を報告した。29年の点検では、構造に支障はなく、予防保全が望ましいとされているのが現状だという。これに対して、中家悦生君は、鋼材の塗装が劣化していることから塗り直しの必要を指摘した。また、塗装や軽微な補修が早急に必要との意見もあった。最終的な評価は、次回点検結果が発表される年度末に決定される予定であるが、その先延ばしでの手続きを懸念する声も聞かれた。
次に阪井橋の現状が取り上げられた。尾崎正幸君は、県から市へ橋が移管される予定であることを強調。それに伴い、欄干の劣化が気になるとの意見も多い。市は県との協力のもと、移管前に必要な修復を実施し、橋の安全性を確保する意向を示している。
さらに、地域住民が懸念しているのが(仮称)海南・紀美野風力発電事業である。市内での実施をめぐって、事業停止の懸念が広がっている。環境課の井内健児君は、今後の進捗状況を注視し、情報を収集する方針を示した。それに対して、住民からは、「無理に進めるのは危険ではないか」という声もあがっており、関係機関との連携を希望する意見が多くあった。この風力発電事業は地域住民の意見を踏まえ、慎重に進められる必要がある。
このように、海南市議会では老朽化した橋のメンテナンスや地域の環境問題が重要なアジェンダとして位置付けられている。地域に密着したインフラの維持管理、経済的なメリットを享受するためには、住民の意見を大切にし、反映させる姿勢が求められる。