令和3年5月13日に開催された海南市議会の臨時会では、重要な議題が多く取り上げられた。
市長の神出政巳氏はこの臨時会において、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の取り組みや、地域経済を支えるための経済支援について強調した。特に、ワクチン接種は同市の最優先課題であり、すでに高齢者への接種が始まったと記者会見で明言した。
また、議案の中には、海南市税条例と都市計画税に対する緊急の改正が含まれていた。税務課長の妻木孝文氏は、負担調整措置により税額が増加する土地に関して、令和3年度に限って、前年の税額を据え置く特別措置を講じると説明した。これは、コロナウイルスによる影響を受ける納税者の負担軽減を図る狙いがあるという。
この他にも、令和2年度と令和3年度の一般会計補正予算に関する報告が行われ、特に子育て世帯に対する支援が重要視されている。詳細について企画財政課長の中納亮介氏が説明し、特別給付金事業への財源補填に国庫支出金を充当する方針を打ち出した。
ヒアリングの時間には、議員の質疑も交わされた。特に岡 義明議員からは、負担調整措置の影響額について明確なデータが求められる中、妻木税務課長が概算で400万円程度と答えた。また、住宅ローン控除についても質問が寄せられ、市としての減税分の影響について中納氏が補足した。
さらに、臨時会では市副市長及び教育委員会委員の選任に関する同意が求められ、すべての議案は無事承認を受けた。特に副市長選任においては、前副市長の伊藤明雄氏が長年の功績を称えられた後任を選任する決議が行われた。
最後に、議員定数の検討特別委員会が設置され、市議会選挙に向けた準備が整った。議員の定数が適切か再評価することが目的とされており、この特別委員会は今後、新たな課題に取り組むことになる。