令和5年6月27日、海南市議会の定例会が開かれた。議題には、豪雨による復旧支援を含む補正予算案が提案され、多くの市議から質疑が行われた。
市長の神出政巳氏は、豪雨による被害対応として「令和5年度一般会計補正予算第6号」を説明した。この補正予算は、被災者への応急支援として、特に農業や中小企業の支援に要する予算を含んでいる。
具体的には、被災住宅の応急修理費、災害廃棄物の収集事業、そして経済的支援が盛り込まれ、総額15億3,566万6,000円の増額補正を求めた。岡義明議員は、農業支援について詳細な質問を行い、補助の上限が20万円であることや申請手続きの具体的な内容を確認した。また、支援対象者への周知方法についても懸念を示した。
その後、各委員会からの議案の報告が行われた。米原耕司総務委員会委員長は、海南市税条例や火災予防条例改正案について、いずれも全会一致で可決されたことを報告した。議案第46号、海南市体育館条例については、議員からの意見を踏まえた上での質疑も活発に交わされ、市民サービス向上に寄与する内容が重視されている。特に、料金改定については市民への影響が懸念され、慎重な運営が求められている。
また、教育厚生委員会では、幼稚園条例の改正案についても全面的な意見が出され、全会一致で原案可決に至った。これに関連し、教員の配置や安全管理についても言及され、保育の質維持が求められている。
最後に神出市長は、被災者への支援を迅速に実行する意向を表明し、議員たちの協力をお願いした。議題に挙げられた補正予算はすべて可決され、議会は閉会を迎えた。今後の復旧作業に向けた期待が寄せられる中、議員たちは一層の市民生活の安寧を目指し、具体策へと進む姿勢を見せた。