東京都北区議会は、令和2年6月定例会(第2回)が開催され、様々な重要なアジェンダが議論された。
特に、くまき貞一議員が提起した「マイナンバーカードの活用・普及」についての質問が注目された。くまき議員は、特別定額給付金のオンライン申請を通じてマイナンバーカードの重要性が再認識されたと述べ、全国平均約14%の普及率が低い現状を指摘した。さらに、利用を促進するための施策やマイナポイント制度についても言及し、北区におけるマイナンバーカードの活用状況や再設定のための来所状況の詳細を求めた。これに対して、北区区長の花川與惣太氏は、マイナンバーカードの普及促進を図る方針を示し、今後の具体策の検討を約束した。
次に、フードドライブの常設についても議論が盛り上がった。くまき議員は「食品ロスの削減」や「フードドライブ設置」の必要性を訴え、日本国内で年間643万トンもの食品ロスが発生していることを指摘した。これに対し、花川区長は、区として食品ロス削減に向けた計画を策定し、具体的な施策を進める意向を示した。特に、他自治体の成功事例を参考にする方針を強調した。
視覚障がい者の歩行の安全確保についても議論された。くまき議員は、視覚障がい者が夜間に信号の音がない状況に直面し、危険を感じる状況を取り上げた。これに対して、花川区長や関連部長は、視覚障がい者向けの信号機設置や関連機器の普及に向けた取り組みを検討する意向を示した。特に、シグナルエイド機器や音声標識ガイドシステムの導入を進めていくと答え、区民の安全のために努力していく姿勢を表明した。
最後に、田端・西ケ原地域に関する諸課題の掘り下げも行われ、地元文化人のドナルド・キーン氏に関する提案がなされた。地域にゆかりの深い人々の功績を広めるイベントの開催や、地域文化の継承が求められた。