令和5年11月24日、東京都北区議会は第4回定例会を開催し、様々な政策に関する議案が討議された。
最初に、佐藤こと議員が、北区内共通商品券・キャッシュレス・地域通貨について質問を投げかけた。佐藤議員は、特に、コロナ禍や物価高騰の影響で区民の経済的負担が増している現状を指摘し、この施策が地域活性化にどのように寄与しているかを問うた。山田加奈子区長は、商品券の特別販売が高齢者や子育て世帯向けに行われており、区民からは好評を得ているとしたが、配布方法については改修の余地があると認めた。
次に、区の政策経営部長、松田秀行氏が、地域通貨の導入の可能性についても言及した。板橋区の成功事例を挙げ、地域経済の循環を図る施策としての意義を強調した。また、佐藤議員は、オンライン申込みや抽選制度の導入を提案し、地域通貨の活用と併せたアイデアが議論された。
さらに、佐藤議員は、公式ホームページや新庁舎への当事者意見の反映についても言及。具体的には、障害者や高齢者、子育て世帯の声を聞く重要性を述べ、長崎市役所の視察を例に、北区でもヒアリングを行うべきだと主張した。区長は、その必要性について同意し、今後の施策に活かす方針を示した。
子ども条例や子ども議会の設立に関する質問では、児童の意見を尊重し、条例制定に向けた進捗状況を報告した。特に、子どもたちの意見聴取がどのように進んでいるかが焦点となった。子ども未来部長の筒井久子氏は、既に子どもたちとの意見交換やアンケートを実施し、条例に反映される機会を増やす旨を述べた。
妊娠期から子育てをキャッチアップし、支援することも重要なテーマとして取り上げられた。具体的には、こども家庭センターの設置を進める予定であり、地域住民への周知が課題だと課長が説明した。妊娠期から子育て期にわたり、切れ目のない支援を提供することで、より多様なニーズに応じた施策を実施する考えが示された。
今回の定例会では、区民の声を聞き、政策を施行するなど、地域の問題解決に向けた重要な審議が行われたことが印象に残った。特に、地域通貨の導入、当事者のヒアリング、子どもの意見反映など、区民が求める施策が積極的に検討されつつある。このように議論を重ね、納得のいく施策を実施することで、北区の未来がより良いものとなることが期待される。