令和5年11月15日に行われた全員協議会では、東京都北区に関する24件の議案が提案された。この中には、条例の改正や新築工事に伴う契約、指定管理者の指定に関する議案が含まれている。
最大の焦点となったのは、第84号議案から第87号議案の4つ。これは、区の組織条例や学校医の公務災害補償の改正、応援サポーター基金設立等に関するものであり、今後の地域施策の鍵を握る重要な内容であるとされた。
特に、区長の山田加奈子氏は、今回の組織改正について、「子ども未来部の設置により、子育てと教育の連携を強化する」と強調した。現在の社会情勢を踏まえ、全ての妊産婦や子育て世帯への支援体制を構築する必要性があるとの視点から再編成を進める旨を発表した。
次に、第93号議案絡みで、心身障害者福祉手当の過少支給に関する和解が討議された。関係者によると、「本件は、受給者の手当が誤って少なく支給されていた事例であり、適切な対応を行う必要があった」と述べ、この問題の早急な解決を求めていた。和解金は180万8,000円に達する見込みで、これは今後の支出に影響を及ぼす可能性がある。
加えて、学校関連の議案としては、第94号議案から第97号議案までの学校改修工事が提案され、特に谷端小学校のリノベーション計画が注目された。教育長の清正浩靖氏は、「今後も十分な教育環境を提供するため、施設の整備を進める必要性がある」と説明し、改修費用の妥当性に疑問を呈する議員への回答も行った。
全体的に、議会は多様な課題に直面しており、特に福祉や教育に関する議案が多く取り上げられたことが印象的であった。全員協議会は、これら議案の早急な審議と決定を期待して締めくくられた。