令和5年6月30日、東京都北区議会の定例会が開かれた。
この日の会議では、様々な条例の改正が審議された。その中で特に注目を集めたのが、東京都北区長の退職手当の特例に関する条例である。これに対し、福田光一議員(新社会党)は賛成の意を示しつつ、いくつかの懸念点を指摘した。彼は、退職金制度の改革は必要なものの、退職金自体を完全に廃止するべきではないと強調した。
福田議員は、全国的に見ても多くの首長が退職金を受け取っており、民間でも数年働いた者には退職金が支給されることを理由に挙げた。同議員は、賃金や報酬を減らす改革が地域経済に逆効果を及ぼす可能性があると警鐘を鳴らす。
また、彼は退職金が高すぎるという批判についても言及し、北区長の退職金が二十三区の中で高いことを考慮し、適正な金額に見直すべきだと述べた。さらに、福田議員は多選の問題についても提起し、退職金の支給方法を任期ごとでなく、最終的に支給する方向での見直しが必要だと推奨した。
この議案が討論にかけられる中、最終的に委員会審査報告に基づいて決定され、原案通り可決されたことが確認された。
他にも、職員の勤務条件に関する条例等が議題となり、すべての案は委員会の勧告に従って決定された。議会の最後には、新しい副区長に対する同意も得られ、区政の新たなスタートが期待される。