令和元年第4回下野市議会定例会が12月12日に開催され、複数の重要議案が審議されました。
本会議では、議案第44号から第56号までの13件について、総務常任委員会委員長の岡本鉄男氏より付託審査結果が報告され、全会一致で可決される見通しです。特に議案第44号の令和元年度下野市一般会計補正予算(第6号)に関する質疑が活発に行われました。
議員からは、「マイナンバーカードの普及率について本市の状況をどう捉え、対応策を考えているのか」と問われ、執行部は「現在、有効期限を迎えていない住基カード所有者が多いことが影響しているため、マイナンバーカードの交付を促進していきたい」との見解を示しました。さらに、特殊詐欺撃退器の設置費に関しても質疑があり、補助制度の設置を明言しました。
次に、経済建設常任委員会から松本賢一氏が報告を行い、特に道路整備や公共交通の維持に店しい取り組みを展開していることを紹介しました。委員からは、進行中の市道整備事業に対して質疑があり、執行部は「年度内完了は難しいが、必要な補償を行い進めていく」との考えを示しました。
さらに、教育福祉常任委員会の大島昌弘氏が報告し、特に高齢者向けの支援事業が重点的に取り上げられました。教育面においても、多様な学びの機会を創出する施策が評価されています。この他にも、体調不良児への対応型保育事業などの予算増が報告され、より多くの福祉ニーズに応じた施策が推進されることが期待されます。
続いて、追加の日程として議案第57号から第60号までの4件も上程されました。これには、条例改正に伴う人事院勧告の反映や新たに提案された工事契約の内容が含まれており、特にしもつけ風土記の丘資料館の増築工事に関する契約案件は、53件の入札参加の中で選ばれた株式会社小林工業が担当する予定です。
視察調査報告についても議題に挙げられ、松本賢一氏が福井県大野市と愛知県豊橋市での調査結果を報告しました。特に大野市の地下水管理の取り組みや、豊橋市の公共交通改善策は下野市の今後の施策にとって重要な参考とされています。
最後に、市長の広瀬寿雄氏が挨拶し、議会と市民との信頼関係の重要性と、今後の行政の取り組みに対する期待を表明しました。今回の定例会は下野市の今後を大きく左右する決定が多数行われ、多くの議員からの意見が集約される重要な場となりました。